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知って安心!「成年後見制度と遺言書
スタッフ総出の寸劇と講演で理解者増に
認知症等で判断能力を欠く人の増加に向けて
  

  当講座の会場
   当講座の会場
 75歳、独身の男性(泉さん)が、夜中に突然隣の家を訪問し迷惑をかけたり、コンピニでの買い物時のゴタゴタやそこで包装されたままのおにぎりを食べ始まるという寸劇から始まった。対処を求められた大家は、区役所に相談、地域包括センター職員を派遣し様子を見に。そこでは、鍵もかけられていなく、ゴミだらけ、小銭は散らかしっぱなしでいる本人と話合い、病院で診察してもらうことになる。
突然、夜間に起こされ怒る隣人  
 突然、夜間に起こされ怒る隣人  

 そこで、行政書士の石渡大介典氏が登場。成年後見制度について説明が始まった。「精神上の障がいなどで、判断能力を欠く状態にあるため、(法律行為などの)意思決定が難しい人を対象とした制度で、家庭裁判所が医師の診断を参考に対象者であるかどうか判断します。泉さんはグループホームに入り、法定後見制度のもと、成年後見人から支援を受けています。」と寸劇にあった場面を想い出させながら語る。
  行政書士の石渡大介さん 
   行政書士の石渡大介さん

 後見制度には、法定後見と任意後見がある。すでに判断能力が低下した人は法定、まだ低下していない人は任意となっている.。実際の申立の件数で比較すると、法定後見の方が圧倒的に多く利用されている。

 法定成年後見人の役割は、@金融機関との取引、家賃・税金・公共料金の支払いなどの財産管理、A老人ホーム入所、住宅などの入居契約・解約など。逆に、できないこととして、@身体介助、A買い物・食事の支度や部屋の片づけ、B入院・施設入所の保証人、C医療行為の同意などを挙げていた。また本人が亡くなることで、後見人の役割は終了する。
介護している長男夫婦に財産贈与を語る父親  
介護している長男夫婦に
財産贈与を語る父親
 

 寸劇の第2弾に移った。今度は遺言書だ。父親の介護を続ける長男夫婦に対し父親が、二男には家の建築時に2千万円を渡してあるので、残りの財産は、介護を続けてくれているお前たち(長男夫婦)に譲る、という。その結果を遺言書が「ない場合」「ある場合」に分け、どういう展開になるかを寸劇で示す。

 それを基に、石渡さんは、遺言書のポイントを解説していく。「ない場合」は本人たちの話し合いで決められるが、基本は2人で半分ずつとなる。「ある場合」は遺言書通りとなる、として遺言書に関わる決まりごと等について解説。

 自筆証書・公正証書・秘密証書遺言の3種があり、その作り方やそれぞれの良い点・悪い点を紹介。泉さんは公正役場で公証人に作ってもらったが、遺言の金額で手数料が異なる。泉さんの場合、遺産が2千万円であり、手数料は¥34,000。自筆の場合は、すべて本人が作り、特に費用は無し。しかし改ざんや紛失の恐れがあり、死後家庭裁判所への提出が必要。また裁判となった場合には、その費用も莫大だ。
   寸劇を演じた皆さん
   寸劇を演じた皆さん

 法定相続人の権利でもある遺留分で、遺言通りとならない場合も発生する。また、「付言」で遺言を作った理由や本人の気持ち等を書き残し、相続時の争いを避ける方法にも触れていた。

 この「寸劇と講演」は、泉区福祉保健センター(高齢障害支援課)が主催、泉区内の各地域包括支援センター、泉区社会福祉協議会、一般社団法人コスモス成年後見サポートセンターの共催のもと、10月4日(土)泉区役所会議室で開かれた。寸劇の各俳優・女優もすべてこれらの部署から選出され、講演の最後には、全員紹介されていた。

 この寸劇は、分かりづらい法律用語が出てくるこの制度にとって、参加者からは、とても分り易かったとの感想が聞かれた。 
 この講演後には、遺言・遺言書、相続、成年後見制度、その他トラブルや困りごとに対し、個別相談会が設けられていた。